二百文字作文

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唐揚げ

その店は特性ラーメンが有名だった。が彼は唐揚げこそ最高のメニューだと確信していた。 香ばしく鼻腔をくすぐる揚立てを、ザクリと噛めば溢れ出す、肉の旨味にニンニク生姜と醤油の香り。 肉を噛むたび香りは五千万個もの嗅神経を刺激し脳内を駆け回り、至...
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怠け癖への鞭

七月の始まりに、四月始まりの卓上カレンダーを買った。てっきり一月始まりしかないものと思っていたので、少し感心してしまった。 どうしてこの時期にそんな物を欲しいと思ったのか、それは、自分を律するための外部装置が必要だと考えたからだ。 私の性格...
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強欲

人は誰もが飢えている。 もっと、もっと、もっと。 俺が、私が、飢えている。 お前は、あなたは、足りている。 もっと、もっと、それが欲しい。 吐いては捨てて、掃いては捨てる。 足りないモノを捨てながら、もっと、もっと、と手を伸ばす。 欲したモ...
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走り出さねば。

先月の目標はサボりにサボり散々たる結果である。 言い訳はしない。が、自身のパーソナリティを知り、臨床心理学への興味も落ち着いたので、結果としてはよかったと思う。今後の対策として、卓上カレンダーを買う予定である。 テーマとは疑問を投げかけるこ...
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慣れたが熟(な)れない

文章を二百文字に収める練習を始めて三ヶ月は経っただろうか。この方法に出会ってすぐの頃は、文字数を丁度に収めることに苦労していた。 現在でも一文字二文字合わせるために、小癪な方法を取ってしまっている。例えば句読点でのかさ増しである。 上達のた...
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略奪者

人類の生み出したもので最も偉大なものとは何だろうか。結論を言うならば破壊だろう。人類史は破壊から始まり、そして破壊で終わるのだ。 生み出すことに目を向けなかった結果、人類は自然に破壊されるだろう。 人類は様々なものを作り文明を築き上げたと言...
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HELLO WORLD

さて何を書こうか。 今月の投稿目標は月の半分だとか先月書いた気がする。 臨床心理学とパーソナリティについて勉強していたら、ほとんど何も書かずに下旬になってしまった。 とはいえ、人生の大問であるパーソナリティを掴めたので良しとしよう。 恐らく...
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無自覚な反社会性

報酬への関心の低さと調和性の低さが合わさることで、一見すると向社会的で善人のように映る。 調和性が低いことにより、多数派に対して反発や敵意を向けやすくなるのだ。故に第三者から見ると、まるで性格が変わったように映るのかもしれない。少数派に対し...
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裡に住むもの

一見すると無秩序で煩雑とした部家の片隅に、ジャン・バルジャンのように丸まって震える生き物が寝ていた。 それは知識で武装し、心は本の壁で覆われていた。 裡の世界は広く深く、何処までも優しく正しかった。それだけでよかった。 興味がないのだ。外に...
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怯えている人

彼はいつも「基準が分からない」と思い悩み、最初の一歩を踏み出すことに躊躇している。何事においても彼自身が納得できなければ先には進めないのだ。 物語を書こうと決めたときもそうだ。起承転結や序破急などの決まり事すら納得できないでいる。 何も思い...