二百文字作文

二百文字作文

豊かさとは

「もったいない」という言葉を最後に言ったのはいつだろうか。 近年、物は大事にするのではなく消費へと変わった。 豊かさとは消費する事なのだろうか。ただ消費する事は豊かさなのだろうか。果たして「もったいない」は貧しさなのだろうか。私は違うと思う...
二百文字作文

六月の目標

今月末でサーバーの契約期間が終わる。さて、どうしたものか。契約した当初に決意をしたが、続けるか不透明だったので三ヶ月を区切りにしたのだ。 実際のところ、書いたものを公開することを目的にしたお陰か、思いのほか書こうという気持ちが湧いてきたよう...
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル読書日記5

求めるべきは時を埋める為の早さではなく、余裕を持つことである。 一巻三章七節はトロミエスのユーモアとと演説である。 自身の知識や哲学を高らかに謳い、美を形容するかのように無知を比喩する。そして自分は一種の幻影なのだと仄めかすのだ。 彼は頭と...
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル読書日記4

自身が思っているより自分は賢くない。 一巻三章六節はフェヴァリットの本心について書かれている。 フェヴァリットは遊びと割り切り、金持ちで大嫌いなブラシュベルと付き合っているのだ。そしてブラシュヴェルと意中の若者芸術家との間で、ユーウツな自分...
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル読書日記3

自由で愚かな猫たちによって王朝は再びもたらされた。 一巻三章五節は復権した王朝と下層民についての説明である。 フランス革命で何が起きたのかを承知していれば、下層民を侮る事は間違いだと容易に理解できる。 彼らは祖国のためならば古代ギリシア人の...
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル読書日記2

世界が羨むような若さと一つの恋を孕んだ四重奏。そう、ファンチーヌは目覚めた恋の只中にあるのだ。 一巻三章四節は若者達によるピクニックの様子が事細かに記載してある。 ファンチーヌの心は既に決まっているようだ。 遊びの輪に交ざって八人全員で楽し...
レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル読書日記

娯楽は教養を持つものにしか楽しめない。なるほど、確かにそのようだ。レ・ミゼラブル一巻三章三節、フォンティーヌの人物紹介はまさにその通りである。ローマ神話の神々や芸術の精神、最低限そう云ったものを持ち合せていない者には難解なものかもしれない。...
二百文字作文

有給休暇

壊れた雨樋はまるで滝の様相を呈している。 締まりの悪い蛇口は規則正しくシンクを打つ。 車が水溜りで飛沫を上げる。 風が雨を窓に叩きつける。 水気の多い音に嫌気が差して起き上がる。 ラジオを付けてコーヒーを落とす。 カーテンを開けると結露で白...
ウマ娘

新たなゲート

「無事是名バとはいうけど、結局一勝も出来なかったなぁ」 そう言ってトレセン学園を見やると、彼女は少し名残惜しそうにその門を後にした。 彼女は自分自身にレースセンスが無いことに気が付いていた。それでも支えてくれるヒト達の思いを乗せて走るのが、...
二百文字作文

『もっと早くにやめておけばよかった』 脳裏に言葉が蘇る。『後悔はいつだって取り返しがつかない』 天へと一本の煙が昇る。『これが身から出た錆だ、実に良い見本だだろう』 くすんだ赤が悲しく明滅している。『こうはなりたくないだろ』 星だけが煌めく...